セルフケア

【夏の過ごし方②-1】心の使い方編

本日も東洋医学的な夏の過ごし方のお話。
夏の過ごし方は4つに分けて紹介しています。

  1. 暮らし方
  2. 心の使い方
  3. 衣服
  4. 夏の食事

今回は心の使い方を紹介します。
その①暮らし方編はこちら↓
【夏の過ごし方①】暮らし方編

参考文献は
宮下宗三先生の『江戸の快眠法』。

東洋医学的な夏とは

陰陽五行の木火土金水でいうと
夏は「火」にあたります。
簡単に火の特徴を表すと、
火: 活動、情熱、エネルギー
といったところ。

夏は活動的でエネルギーに溢れていますね。


「火」のイメージは燃え上がり、
上に上に上がる感じ。また東洋医学的には夏に傷めやすいのは、
「心(しん)」です。
東洋医学でいう「心」とは
心臓そのものだけでなく、
心臓の機能も指します。活動的な夏は動き回って、
気の巡りが良くなりますが、
同時に「気」も奪われやすくなります。

夏に多い不調

東洋医学的な夏の特徴をまとめると

  • 「火」の特徴である上にあがる
  • 「心」の特徴である心臓に関すること
  • 「心」と表裏一体の「腸」に関すること

このように体の上の方に熱がこもるような症状や
心臓に関することや胃腸症状が出やすくなります。
後ほどこれらの症状がどうして起こるのか?
をもう少し詳しく説明しますね。

喜びすぎもダメ⁉︎

夏と親和性のある「心」。
「心」と関わりのある感情は

喜ぶことは体にとっても良さそうですが、
喜び過ぎる」と問題なのです。

夏は陽気が高くなり
テンションも上がりやすい時期。
楽しいのは良いですが、
興奮状態が続くと、
精神を傷ってしまう、
というのが東洋医学的な考えです

キャンプ場などで
”うぇ〜い!”
な方々を見ることがあります。

暑さとアルコールと自然の開放感で、
ちょっと羽目外し過ぎ(失礼!)。
秋冬に体調を崩しはしないか、
と老婆心ながら心配しております笑

この感情にも気をつけて

夏はもう1つの感情、
にも気をつけましょう、
と鍼灸の古い書物にも書かれています。
(『素問』「四気調神大論」)

は春と関係の深い感情ですが、
Q.どうして夏にも注意するの?

怒るとカーッとなって、
頭の中が熱くなって湯気が出る、
そんなイラストが思い浮かびませんか。
怒ると気がのぼります。

夏はただでさえ陽気が盛んで、
上に上に昇る特徴がありましたよね。

ですから夏に怒が多くなると、
体の中でも特に首から上の負担が大きくなります。
先ほど夏の不調を紹介しましたが、
頭の方にばかり気や血がいき、
強い冷房も加わり足元が冷やされ
上実下虚の状態になります。
(体の半分が冷えて上半身が熱い状態)

その結果睡眠障害や
頭痛などの上の症状が
起こりやすくなるのです。
夏になるとよく眠れない、

心の使い方

長い説明をしてきましたが
夏はとにかく上に上にあがって
興奮しやすい時期。

”あれ?ちょっと調子乗ってる?”
”なんか頭ばっかり冴えてる?”
”感情的になりやすい?”

と立ち止まってみてください。
意識して下へ下へと気持ちを下げること。
敢えて静かに過ごすこと。

本日のまとめ

以上心の夏の過ごし方心の使い方編
と言いながら東洋医学的な
説明が長かったですね笑
”東洋医学の話になると止まらない!”
これは患者さんから言われた言葉笑

本日もかなり長くなりましたので
次回は具体的な
心を落ち着かせるセルフケア
を紹介しますね。