女性のお悩み

【更年期症状と鍼灸②】揺らぎを支える鍼灸とおうち養生

金木犀が香るこの頃は
「メノポーズ」の言葉を
意識し始めます。
10月18日は
世界メノポーズデー(World Menopause Day)
でした。

メノポーズとは「閉経」のこと。
この日から24日までの1週間は、
日本女性医学学会によって
「メノポーズ週間」と定められ、
更年期に関する正しい知識を広めるための
様々な活動が行われています。

昨年の記事ではメノポーズ週間や
更年期の基礎的なことや
鍼灸との関係を紹介しました。

【メノポーズ週間】更年期って何?
更年期症状と鍼灸①

今回はその続き(一年越しの)として
・更年期に寄り添う鍼灸
・ご自宅でできるセルフケア
についてお話しします。

揺らぎを支える鍼灸治療

更年期症状の多くは、
女性ホルモンの減少に伴う
自律神経の乱れから生じます。
鍼灸はこれらのバランスを整える、
ことを得意としています。

▶︎自律神経の調整
ほてり(ホットフラッシュ)や発汗、
動悸、めまいなどの身体症状を緩和します。

▶︎不定愁訴の改善
「なんとなく不調」が続く更年期。
これらの不定愁訴(肩こり・頭痛・関節痛・倦怠感など)
に対しあなたの症状と体質に合わせた、
オーダーメイドの施術をし、
根本的な体質の改善を目指します。

▶︎心の安定
不安やイライラ、抑うつなど、
精神的な症状にも鍼灸は有効です。
鍼灸で心の安定をサポートします。

ご自宅でできるお灸とツボ押し

日々のセルフケアも、
更年期を穏やかに過ごすために大切。
自分の手で自分の体を労ってあげましょう。
※お灸が初めての方は
専門家の指導を受けてからにしてくださいね。

① 三陰交(さんいんこう)
わかりやすいので
内くるぶしを登り切った後
指3本分とお伝えしています。

娘も一人で三陰交のお灸をします。
冷え・むくみ・ホルモンバランスの乱れ・のぼせ
などによく使います。

じんわり温かさを感じる程度のお灸をします。
指で押す場合は、
心地よい圧で10秒×3回ほど。

② 太衝(たいしょう)
足の甲、親指と人差し指の骨が交わる少し手前。

イライラ・気分の波・肩こり・ほてり
におすすめ。
三陰交と同じように温かさを感じるお灸。
ツボ押しの場合は
息を吐きながらゆっくりと。
気の流れが整っていきます。

食養生で腎をいたわる

更年期は「腎(じん)」の力が
少しずつ弱まりやすい時期。
腎は生命力の源であり、
冷え・疲れ・不安感とも深く関わります。

おすすめの食材
・黒い食材
(黒豆、黒ごま、ひじき、黒きくらげ など)

・身体を温める食材
(しょうが、ねぎ、シナモン、羊肉 など)

・潤いを補う食材
(れんこん、梨、白きくらげ など)

“これを食べなきゃ”よりも
できる範囲で無理なく楽しく続けること。
その小さな積み重ねが、
からだを整えてくれます。

まとめ

更年期は身体が次のステージへと
進むための大切な転換期。
「終わり」ではなく、
「新しい自分が始まる準備期間」です。

鍼灸やお灸、ツボ押し、そして日々の食事。
どれも特別なことではなく、
自分を大切にする習慣です。

今日もあなたのお身体に
「ありがとう」と声をかけてみよう。
メノポーズ週間が、
自分を労わるきっかけになりますように。

 

長い!!
ここまでお読みいただきありがとうございました。