小暑、蓮の花が咲くころ
昨日は小暑の頃の養生の話をしました。
⏩【小暑】〜真夏、一歩手前の養生〜
本日は真夏の一歩手前のこの時期に、
静かに咲き始める蓮の花について。

私はこの花がとても好きです。
葉と花の美しさはもちろん、
限定的な咲き方にも凛とした
美しさと強さに惹かれます。
今回は東洋医学の視点を入れながら
蓮の花を紹介します。
夏の養生のヒントになれば嬉しいです。
脾と心にやさしい「蓮子」の話
昨日のブログでは、
小暑の時期に起こりやすい
「脾(ひ)」の疲れ、
つまり胃腸の弱りについて書きました。
暑さや湿気によって、
食欲が落ちたり、
お腹がゆるくなりやすい季節です。
このような時期にも使われてきたのが
「蓮子(れんし)」‥蓮の実です。
東洋医学では蓮子には、
胃腸の働きを助けたり、
余分な水分による不調
(むくみや下痢)を整える
作用を期待して使われてきました。

先日の訪れた妙法寺の蓮の花。
⏩【鎌倉で自然に触れる②】苔の石段 〜妙法寺編〜
内側を整える
東洋医学では「夏は心(しん)に属す」と考えます。
心は解剖学的な心臓だけでなく、
「はたらき」も含みます。
東洋医学では「心」は現代医学の
「脳」のような位置付けでした。
ですからメンタル的なことも
「心」が大きく関与していると考えます。
夏は外に気が向きやすい分、
心が浮つきやすく、
疲れやすい季節でもあります。
この様な時にも上記の「蓮子」は使われました。
例えば夜眠りにくい、
心がざわつくといった状態の時。

こちらは駒込にある勝林寺さんの蓮の花。
まとめと花言葉
最後に、蓮の花言葉をご紹介します。
「清らかな心」「沈着・落ち着き」。
東洋医学でいう
「心を静める」
「脾(胃腸)を安定させる」
という夏の養生の考え方そのもの。
日々の暮らしの中で
自然とともにあること、
私たちもその一部だということを
ちょっとでも意識できたら
良いなと思います。
今日は涼しい1日となりそうですが
これから夏本番。
蓮の花のように
心穏やかに静かに
過ごしていきたい。
蓮の花はまだまだ見頃。
たくさん見に行こう。
